1月に体育会採用の企業がやること|年明けまで続く競技への配慮と広報開始までの準備

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「年末までの内定者フォローは一段落したが、1月は何に力を入れればよいのか」「3月の広報開始まで時間があるようで、実際は足りるのか不安」。体育会採用に取り組む担当者の方は、年明けにこうした迷いを持つことがあるのではないでしょうか。

結論から言うと、1月の実務は「年明けまで続く競技の学生への配慮」「広報開始までの逆算」「冬のインターン・個別接点の位置づけの整理」「内定者フォローの見直し」の4つに整理できます。この記事では、12月に体育会採用の企業がやることの続きとして、1月に絞った実務アクションをまとめます。年間の流れ全体は体育会採用カレンダーで俯瞰できます。

結論|1月は「競技への配慮」「広報開始の逆算」「冬の接点」「内定者フォロー」の4つに整理できる

1月に企業が動かす主な実務は、次の4つです。

  1. 年明けまで大会が続く競技の学生への、時期と内容に配慮した接点づくり
  2. 3月1日以降とされる広報活動の開始までの、逆算した準備
  3. 冬のインターンや個別面談など、オフシーズンの接点の位置づけの整理
  4. 内定者フォローの内容と頻度の見直し

どれも「1月に必ずやらなければならない」ものではありません。法定の日程があるわけではなく、企業が自社の採用計画に合わせて設計する実務です。ここでは、学生側の事情と合わせて、何をどの順番で考えるとよいかを整理します。

1月は何が起きる月か|法定の日程はなく、競技の終盤と広報開始前の準備期間が重なる

政府が公表している就職・採用活動日程に関する要請では、2027(令和9)年度卒業・修了予定者等について、広報活動の開始は「卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降」、採用選考活動の開始は「卒業・修了年度の6月1日以降」、正式な内定日は「卒業・修了年度の10月1日以降」とされています(内閣官房「2027(令和9)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請」、2026年10月確認)。この日程に1月を区切りとする項目はありません。1月は広報開始まで約2か月という位置づけで、企業が自主的に準備を進める時期になります。

一方、学生側では、年明けまで競技が続くケースがあります。2025年度のシーズンを例にすると、次のような日程が公表されています。

競技 大会(2025年度シーズン) 日程 確認できる情報源
ラグビー 全国大学ラグビーフットボール選手権大会 決勝 2026年1月11日 早稲田大学 競技スポーツセンター
陸上競技(駅伝) 第102回東京箱根間往復大学駅伝競走 2026年1月2日(往路)・3日(復路) GOAL

上の表は2025年度シーズンの日程であり、2026年度の日程は各競技団体の公式発表で確認する必要があります。また、すべてのラグビー部・陸上部がこれらの大会に出場するわけではなく、大会に出場しない部は、それより前に区切りを迎えている場合があります。競技ごとの引退時期のずれは、体育会の引退時期を競技別に整理した記事で確認できます。

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年明けまで続く競技の学生に配慮する

年明けまで競技を続ける学生は、限られると考えられますが、連絡の仕方に配慮が要る点は12月と共通しています。

確認したいこと

  • 内定者や選考中の学生のうち、1月に試合や大会を控えている人の把握(本人に聞ける範囲で)
  • 大会の直前や期間中を避けた連絡の時期
  • 最初の連絡で、提出物や手続きの話を前面に出さない

大会の直前や直後の学生は、競技に気持ちが向いていることが想定されます。連絡は短く、返信を急がせない内容にとどめると、配慮として受け取られる場合があります。競技や部によって最終戦の時期が異なるため、一斉に同じ文面を送るのではなく、学生ごとの状況を確認して調整する運用が現実的です。内定者フォロー全体の設計は、体育会学生の内定者フォロー設計で詳しく解説しています。

3月1日の広報開始に向けて逆算する

結論として、1月は広報用の素材と体制の確認を優先し、期限のあるものから進めるのが現実的です。

前述の要請では、広報活動の開始は3月1日以降とされています。1月から逆算した準備の例を、次の表にまとめます。

時期 準備項目 内容の例
1月前半 今年度の振り返り 母集団、選考通過、辞退の状況と、うまくいった点・課題の整理
1月前半 対象の見直し 重点とする競技、大学、採用手法の再確認
1月後半 体制の確認 担当者、面接官、OB・OG社員の協力可否
1月後半 広報素材の確認 採用ページ、説明会資料、募集要項の更新要否
2月 開始直前の最終確認 公開日、問い合わせ窓口、説明会日程の確認

数値の振り返りは、母集団の人数や選考の通過状況といった社内で把握できるデータを中心に行い、うまくいかなかった点の背景は、学生や内定者の声を踏まえて定性的に整理する方法があります。採用手法の全体像は体育会採用の手法別比較表が参考になります。なお、スポーツと職場では評価の仕組みや人間関係の継続期間が異なるため、部活動での振る舞いをそのまま職場での活躍に結びつけて考えず、自社の環境で何が求められるかを基準に見極める視点は欠かせません。

冬のインターン・個別接点の位置づけを整理する

結論として、冬の接点は回数や時期を企業ごとに設計するものであり、対象・目的・形式・学生の負担を整理したうえで自社の位置づけを決めるのが現実的です。

オフシーズンにあたる冬は、インターンや個別面談を設ける企業もある時期です。要請では、2週間以上の「専門活用型インターンシップ」(春休み以降に実施するもの)について、優れた専門能力を示した学生を採用選考プロセスに移行できる特例が設けられています。ただし、これは専門性を問う特定の類型であり、すべてのインターンに当てはまる取り扱いではないため、自社の取り組みがどこに当たるかは要請の本文で確認してください。

人事の声から、接点の持ち方の例をいくつか挙げます。いずれも一社の取り組みであり、同じ手法がどの企業にも合うとは限りません。

  • 不動産・住宅開発の株式会社オープンハウス・ディベロップメントは、大学2年の1月という早い時期からインターンを開催し、就活前の学生に働く面白さを伝えていると述べています(人事の声、2025年10月15日)。
  • マーケティング・ITベンチャーの株式会社L&E Groupは、内定までにインターンや面接で7〜8回以上の接点を持ち、志望者の適性を見極めていると述べています(人事の声、2025年9月19日)。
  • AI×人材の株式会社VEXUMは、インターン採用では特別なスキルより、スポーツなど何かに打ち込んだ経験や好奇心を重視すると述べています(人事の声、2026年1月20日)。

共通して読み取れるのは、「接点の回数や時期は企業ごとに設計している」という点です。自社の1月の接点を設計する際は、次を整理すると進めやすくなります。

  • 対象とする学生(競技を継続中か、引退済みか、学年はいつか)
  • 接点の目的(企業理解、個別相談、選考への案内など)
  • 形式(対面、オンライン、少人数の個別など)
  • 学生側の負担(試験期間や練習・大会との重なり)

学内の試験期間や部の活動予定は大学や部によって異なるため、日程は複数の候補を用意するなど、選べる形にしておく方法があります。スカウトや個別接点の進め方は体育会学生へのスカウト方法で、説明会の集客は体育会学生向け説明会の集客で整理しています。

内定者フォローを見直す

1月は、すでに内定を出している学生に対して、入社までの期間のフォローを見直すタイミングでもあります。内定から入社までは期間が長く、フォローの設計次第で内定者の不安が変わる場合があります。見直しの観点は次のとおりです。

観点 確認する内容
接点の頻度 連絡が途切れていないか。競技を続ける学生には間隔を調整できているか
接点の中身 一方的な案内になっていないか。学生の疑問を聞く機会があるか
不安の把握 入社への不安を、本人が話しやすい形で聞けているか
競技との両立 大会や練習、卒業に必要な単位の状況を踏まえた依頼になっているか

辞退の兆しの見方は内定辞退防止チェックリストで確認できます。フォローは企業の都合を押しつけるものではなく、学生が安心して入社の準備を進められる状態をつくるためのものです。

1月の実務チェックリスト

最後に、前半と後半に分けた確認項目をまとめます。

時期 確認項目
1月前半 年明けに試合を控える内定者・選考中の学生の把握(本人に聞ける範囲で)
1月前半 今年度の採用の振り返り(母集団・通過・辞退)
1月後半 広報開始(3月1日以降)に向けた体制・素材の確認
1月後半 冬のインターンや個別接点の目的・形式・日程の整理
1月中 内定者フォローの接点の頻度と中身の見直し

まとめ|1月は「学生の事情を踏まえつつ、広報開始に向けて準備を整える」月

1月は、法定の日程がない一方で、年明けまで続く競技、広報開始前の準備、冬の接点、内定者フォローが重なる月です。競技を続ける学生には時期と内容に配慮し、広報開始までの準備は期限のあるものから進め、冬の接点は目的を整理したうえで設計する、という考え方があります。すべてを1月に詰め込む必要はなく、自社の採用計画に合わせて優先順位をつけることが現実的です。

1月の体育会採用の進め方や、広報開始に向けた計画づくりについてご相談がある場合は、採用のご相談からお問い合わせください。なお、中途人材のご紹介サービスは、有料職業紹介事業の許可取得後(2026年12月頃予定)の開始となり、現在は採用課題のご相談とご案内登録を承っています。

参考文献

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FAQ

よくある質問

Q1
1月に、まだ競技を続けている学生へ連絡してもよいのでしょうか。
連絡自体は問題ありませんが、試合の直前や大会期間中は避け、内容も選考や提出物を前面に出さない配慮が考えられます。競技や部によって最終戦の時期が異なるため、一斉に連絡するのではなく、学生ごとの状況を確認したうえで時期を調整する方法があります。大学や部のルールで学生への連絡方法が定められている場合もあるため、不明な点は事前に確認してください。
Q2
3月の広報開始前に、企業が学生と接点を持つことはできますか。
政府の要請は広報活動の開始時期を定めたものですが、インターンシップなどの取り扱いは別に整理されています。どこまでを広報活動と位置づけるかは企業の判断が分かれる部分でもあるため、自社の方針を決めたうえで、内閣官房が公表している要請の最新内容を確認してください。学生に誤解を与えないよう、実施目的を明記することが考えられます。
Q3
1月は、何から着手すればよいのか優先順位が分かりません。
3月の広報開始から逆算して、期限のあるものから並べる方法があります。たとえば、広報用の素材や体制の確認など、開始日までに終えないと間に合わないものを先に置き、競技日程に合わせて動かせる接点の企画は後に回すといった整理です。具体的な順序は企業の採用計画によって異なります。

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