7月に体育会採用の企業がやること|期末試験と夏の大会が重なる時期の日程設計と内々定者フォロー

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「7月は学生が試験や大会で忙しいと聞くが、企業は何を優先して動けばよいのか」「夏のプログラムをいつ、どう設計すればよいのか」。体育会採用に取り組む担当者の方は、選考が始まって1か月がたつこの時期に、こうした迷いを持つことがあるのではないでしょうか。

結論から言うと、7月の実務は「7月末の公開調査から学生の状況を把握する」「試験期間と夏の大会に配慮した日程を組む」「夏のプログラムの設計を見直す」「内々定者との接点と辞退への備えを保つ」の4つに整理できます。この記事では、6月に体育会採用の企業がやることの続きとして、7月に絞った実務アクションをまとめます。年間の流れ全体は体育会採用カレンダーで俯瞰できます。

結論|7月は「状況の把握」「日程への配慮」「夏のプログラム」「内々定者との接点」の4つに整理できる

7月に企業が動かす主な実務は、次の4つです。

  1. 7月末に公表される公開調査から、学生の就職活動の状況を把握し、自社の計画と照らし合わせる
  2. 期末試験や夏の全国大会、リーグ戦の開幕が重なる場合があることを踏まえ、日程と形式を設計する
  3. 夏のプログラム(インターンシップ、勉強会など)を実施するか、どの時期に置くかを見直す
  4. 内々定を出した学生との接点を保ち、辞退の意思が伝えられる可能性を前提に備える

要請上、採用選考活動の開始は6月1日以降とされていますが、実際の動きは企業ごとに異なります。優先順位は自社の採用計画に合わせてつけることが現実的です。

7月は何が起きる月か|選考の2か月目で、試験と夏の大会が重なる部もある

内閣官房が公表している2027(令和9)年度卒業・修了予定者等への要請では、広報活動の開始は「卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降」、採用選考活動の開始は「卒業・修了年度の6月1日以降」、正式な内定日は「卒業・修了年度の10月1日以降」とされています(内閣官房「2027(令和9)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請」、2026年11月確認)。次に7月を迎えるのは2028年卒の学生向けの時期ですので、28卒向けの要請は公表され次第、最新の内容を確認してください。

学生側の動きを見ると、2026年度の日程には次のような例がありました。

競技・大会 2026年度の日程 出典
全日本大学総合卓球選手権大会 団体の部 7月15日〜18日(横浜武道館) 日本卓球協会・日本学生卓球連盟
関東学生ラクロスリーグ戦(第38回) 7月4日(土)〜12月20日(日)【予定】 日本ラクロス協会

卓球の団体の部は7月、個人の部は10月末〜11月と、同じ競技でも全国大会の時期が分かれます(体育会の引退時期 競技別一覧で2026年9月に確認した内容です)。ラクロスのリーグ戦は7月に始まり12月まで続く日程が公表されています(大学リーグ戦の開催時期一覧で2026年10月に確認した内容です)。

ただし、これは一部の競技の例にすぎません。春季リーグが5月に終わる部、秋季だけに公式戦がある部、7月に開幕する部など、競技・大学・部によって大きく異なります。対象とする競技ごとに連盟の公式発表を確認することが前提です。

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公開調査で見る7月末の学生の状況|内々定率と活動継続率をどう読むか

7月末の学生の状況を知る手がかりとして、マイナビの調査があります。マイナビが2027年卒の大学生・大学院生を対象に行った調査(実施期間2026年7月25日〜31日、有効回答1,239名)では、7月末の内々定率は83.7%(前月比+2.5ポイント)と報告されています。文系は80.7%、理系は88.5%です。活動継続率は30.9%(前月比−6.9ポイント、前年同月比−0.3ポイント)で、文系は37.6%、理系は20.3%とされています(マイナビキャリアリサーチLab「2027年卒 大学生キャリア意向調査7月」)。

同じ調査の6月末は、内々定率81.2%、活動継続率37.8%と報告されています(2027年卒 大学生キャリア意向調査6月)。6月末から7月末にかけて、内々定率は上がり、活動継続率は下がっています。

この数字を読むときは、次の3点に注意が必要です。

  • 調査の対象はマイナビの調査に回答した学生全体で、体育会の学生に限った数字ではありません
  • 2027年卒(2026年7月時点)の数字であり、28卒の学生に同じ水準が当てはまるとは限りません
  • 活動継続率が30.9%という報告は、7月末でも就職活動を続けている学生が一定数いることを示しています。ただし、文系と理系で水準が異なるため、「学生全体で同じように続けている」とは読めません

体育会の学生に限った7月末の内々定率や活動継続率を示す公開データは、今回確認できた範囲では見当たりませんでした。体育会の学生が全体と同じ動きをするとは断定できないため、自社の採用で実際に接した学生の動きと併せて見ることが現実的です。応募や辞退が思うように動かない場合の見直し方は、体育会採用がうまくいかないときの見直しポイントで工程ごとに整理しています。

試験期間と夏の大会に配慮した日程を組む

7月は、期末試験の時期と、夏の大会・リーグ戦の時期が学生の予定に入る場合があります。取材記事からは、試験期間の過ごし方が部ごとに異なる例が確認できます。いずれも一つの部の話で、他の部や大学にそのまま当てはまるとは限りません。

  • ある大学の軟式野球部は、期末試験の1か月前からは全ての練習を休止し、勉強に集中できるようにしていると話しています(取材記事、2026年6月15日)。
  • ある大学のラクロス部は、試験前は自主練習を減らし、図書館で勉強に集中するなどメリハリをつけて両立していると話しています(取材記事、2026年5月27日)。
  • ある国立大学のラクロス部は、部員の8割が理系で、試験期に練習を休める「テストオフ」制度があると話しています(取材記事、2026年4月17日)。

3つの例からは、試験の時期に学業を優先する仕組みを持つ部がある一方で、その形は部によって異なることがうかがえます。試験の日程は大学ごとに異なるため、対象とする大学の学年暦で確認してください。採用側は、次のような配慮を検討できます。

配慮の観点 具体例
日程の選択肢 平日夜・休日・オンラインなど、学生が選べる枠を用意する
連絡の仕方 用件を短くまとめ、返信期限を急がせない
試験期間 大学の学年暦を確認し、試験の直前の日程を避けられるか検討する
大会前後 日程調整に時間がかかる場合があるため、候補を多めに出して学生側に選んでもらう
大学・部の方針 連絡方法が定められている場合は、それに従う

大学が夏季休業に入ると、大学経由の連絡が届きにくくなる場合があります。自社の対象校の状況を確認してください。連絡手段は、大学のキャリアセンター経由か、学生本人への直接連絡か、事前に確認しておくと、日程調整が滞りにくくなります。

夏のプログラムの設計を見直す

夏のプログラム(インターンシップ、勉強会など)を実施するかどうかは、自社の採用計画によって異なります。取材記事には、夏の取り組みに触れた企業の声があります。いずれも一社の考え方で、同じ設計がどの企業にも合うとは限りません。

  • 経理・AI SaaSの株式会社TOKIUMは、体育会学生向けに夏は勉強会、冬に説明会を行う2段階のアプローチで関係を深めていると述べています(人事の声、2025年12月18日)。
  • マーケティング・ITベンチャーの株式会社L&E Groupは、内定までにインターンや面接で7〜8回以上の接点を持ち、志望者の適性を見極めていると述べています(人事の声、2025年9月19日)。
  • AI×人材(業務変革支援)の株式会社VEXUMは、インターン採用では特別なスキルより、スポーツなど何かに打ち込んだ経験や好奇心を重視していると述べています(人事の声、2026年1月20日)。

設計を考えるときの確認項目は、次のとおりです。

  • 実施の目的が、母集団形成か、見極めか、内々定者のフォローかが決まっているか
  • 試験期間や夏の大会と日程が重ならないか
  • 参加の負担(拘束時間・移動・費用)が学生にとって過度になっていないか
  • 参加の有無で、その後の選考に不利な扱いをしないか、あらかじめ方針を決めているか

インターンシップの運営上の要件や確認項目は、インターン設計 改善チェックリストで整理しています。複数の手法を比べて検討する場合は、体育会採用の手法別比較表も参考になります。

内々定後の接点と辞退への備え

すでに内々定を出している学生がいる場合、7月も接点を保つことが課題になります。要請では正式な内定日が10月1日以降とされており、内々定から正式な内定までには期間があります。その間、学生が他社の選考を続けたり、複数の内々定を比較したりする可能性があります。

連絡が途切れると、学生が入社後のイメージをつかみにくくなる可能性があります。ただし、頻繁な連絡や承諾の催促は、学生に負担や圧力と受け取られる可能性があるため、注意が必要です。内閣官房の要請のページにも、就職活動を行う学生に対するハラスメントが指摘されている旨の記載があります。

観点 確認する内容
接点の頻度 連絡が途切れていないか。試験や大会の予定に合わせて間隔を調整できているか
接点の中身 一方的な案内になっていないか。学生の疑問や不安を聞く機会があるか
他社選考への姿勢 他社の選考を続けることを前提に、承諾の催促や他社の辞退を求める言動になっていないか
辞退の兆し 返信の遅れや連絡頻度の変化に気づける体制があるか

設計の詳細は体育会学生の内定者フォロー設計に、辞退の兆しの見方は内定辞退防止チェックリストにまとめています。

7月の実務チェックリスト

最後に、7月の前半と後半に分けた確認項目をまとめます。

時期 確認項目
7月前半 対象とする競技の夏の全国大会・リーグ戦の日程を、連盟の公式発表で確認
7月前半 対象とする大学の学年暦で、期末試験と夏季休業の時期を確認
7月後半 7月末の公開調査を踏まえた、追加募集の可否の自社方針の確認
7月後半 夏のプログラムの目的・日程・参加の負担の再確認
7月中 内々定者フォローの頻度と中身の確認、他社選考を続ける学生への姿勢の再確認

まとめ|7月は「学生の予定を踏まえて、接点を途切れさせずに進める」月

7月は、選考開始から2か月目で、期末試験や夏の大会、リーグ戦の開幕が学生の予定に入る場合があります。公開調査から学生全体の動きを把握しつつ体育会の学生にそのまま当てはめない、試験と大会に配慮して日程の選択肢を用意する、夏のプログラムは目的と負担を確認して設計する、内々定者には承諾を急かさず途切れない接点を保つ、という考え方があります。優先順位は自社の採用計画に合わせてつけることが現実的です。

7月の進め方や夏のプログラムの設計に迷う場合は、30〜45分のオンラインでの採用のご相談をご利用ください。

参考文献

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FAQ

よくある質問

Q1
7月は試験や大会が重なるため、学生への連絡は控えたほうがよいのでしょうか。
一律に控える必要があるとは言い切れません。試験期間や大会の時期は、大学・競技・部によって異なります。連絡自体をやめるよりも、返信期限を急がせない、日程の候補を複数用意する、オンラインでも参加できる形にするといった配慮が考えられます。大学や部が連絡方法を定めている場合は、それに従ってください。
Q2
7月末の時点で、学生の就職活動はどのくらい進んでいますか。
マイナビの調査では、2027年卒(2026年7月時点)の7月末の内々定率は83.7%、活動継続率は30.9%と報告されています(実施2026年7月25日〜31日、有効回答1,239名)。これは学生全体の調査で、体育会学生に限った数字ではありません。また、28卒の学生に同じ水準が当てはまるとは限らないため、自社の計画を考える際の一つの参考値として扱うのが適切です。
Q3
夏のインターンシップや勉強会は、体育会学生向けに行ったほうがよいのでしょうか。
行うべきと言い切れる根拠は確認できていません。夏に勉強会を実施している企業の声はありますが、一社の取り組みであり、すべての企業に合うとは限りません。実施する場合は、試験期間や夏の大会と重ならない日程にできるか、参加の負担が過度にならないかを、自社の採用計画と照らして検討してください。

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