高卒採用スケジュール2027卒(令和9年3月卒)|採用選考期日と企業がやるべき準備

公開
読了
約6分

「高卒採用を始めたいが、いつまでに何をすればいいのか分からない」——これから高卒採用に取り組む企業の採用担当者から、こうした声をよく聞きます。高卒採用は大卒の新卒採用とは異なり、国が定めた期日に沿って進める必要があるため、スケジュールを正しく把握しないまま動き出すと、求人票の提出や学校訪問のタイミングを逃してしまいます。この記事では、令和9年3月(2027年3月)卒業予定の高校生を対象にした採用選考スケジュールを、厚生労働省の公表情報をもとに整理し、企業が時期ごとにやるべき準備をあわせて解説します。

結論:高卒採用は「6月の求人申込」から「9月の選考解禁」まで、国が定めた期日に沿って進める

高卒採用のスケジュールは、厚生労働省が毎年度公表する「新規高等学校卒業者の就職に係る採用選考期日等」に基づいて全国一律で定められています。令和9年3月(2027年3月)卒業予定者については、2026年2月16日に厚生労働省から採用選考期日等が取りまとめられており、ハローワークへの求人申込受付開始が6月1日、企業から学校への求人票提出・学校訪問開始が7月1日、学校から企業への応募書類提出開始が9月5日(沖縄県は8月30日)、企業の選考開始・採用内定開始が9月16日と定められています。この期日より前に、企業が独自の判断で選考や内定を行うことはできません。

令和9年3月卒(2027年3月卒)の採用選考スケジュール

まず全体のスケジュールを時系列で整理します。

時期 内容
6月1日〜 ハローワークによる高卒求人の求人申込受付開始
7月1日〜 企業から学校への求人票提出・学校訪問開始
夏休み期間中 応募前職場見学の実施(多くの学校・企業がこの時期に設定)
9月5日〜(沖縄県は8月30日〜) 学校から企業への応募書類提出開始
9月16日〜 企業の選考開始・採用内定開始

上記は厚生労働省が2026年2月16日に公表した令和9年3月新規高等学校等卒業者の就職に係る採用選考期日等に基づく全国共通の期日です。年度によって期日が変わることがあるため、実際に採用活動を行う際は、対象年度の最新の公表情報を厚生労働省または管轄の都道府県労働局・ハローワークで必ず確認してください。

無料資料

体育会学生 採用カレンダー

引退・大会シーズンを踏まえた体育会学生特有の採用時期・スケジュールをまとめた資料です

資料をダウンロード

なぜ大卒採用と全く違うスケジュールで進むのか

高卒採用は、ハローワークが求人票を確認したうえで学校に取り次ぎ、学校の進路指導部が生徒への周知・応募のとりまとめを行う「学校斡旋」という仕組みで進みます。この仕組みは、企業が生徒に直接アプローチする採用活動ではなく、学業への影響を抑えながら公平に就職機会を提供することを目的に設計されています。そのため、求人票の提出開始・学校訪問開始・応募開始・選考開始のいずれも、企業の裁量ではなく全国共通の期日に沿って進む点が、大卒採用と大きく異なります。

一人一社制は「都道府県により異なる」点に要注意

高卒採用のスケジュールと合わせて必ず押さえておきたいのが「一人一社制」です。これは、学校斡旋で応募する生徒が、応募解禁当初は原則として1人1社しか応募できないという仕組みです。ただし、一人一社制の運用や、複数応募が解禁される時期・可否は都道府県ごとの申し合わせによって異なり、全国一律ではありません。自社の採用対象地域における具体的な運用は、都道府県労働局・ハローワーク、または応募先の学校に個別に確認することが必要です。一人一社制が設けられている趣旨や、企業側が誤解しやすいポイント(一人一社制だから内定辞退が起きにくいと単純に考えてよいわけではない、など)については、高卒採用の一人一社制とはで詳しく整理していますので、あわせてご確認ください。

一人一社制のもとでは、応募開始日である9月5日(沖縄県は8月30日)の時点で、生徒はすでに1社に絞って応募してくることになります。つまり企業にとっては、応募が届いた時点が生徒との最初の接点ではなく、それ以前の求人票・学校訪問・職場見学を通じて生徒側の意思決定がある程度進んでいる状態で応募を迎えることになります。応募開始日の直前になって求人票の内容を見直したり、学校訪問の依頼を始めたりしても、生徒の応募先選びにはすでに間に合わない可能性が高い点は、スケジュールを考えるうえで意識しておく必要があります。

企業がスケジュールから逆算してやるべきこと

期日が決まっているからこそ、企業側は逆算して準備を進めることが重要です。

  • 4〜5月:採用計画の策定、求人票に記載する仕事内容・条件の検討、社内の受け入れ体制の整理
  • 6月:ハローワークへの求人申込、求人票の内容確認・訂正対応
  • 7月:求人票の学校への提出、学校訪問の実施、応募前職場見学の受け入れ準備
  • 夏休み中:応募前職場見学の実施
  • 9月:応募書類の受理、選考・内定の実施、内定通知(学校を経由して速やかに行うことが一般的に案内されている)

期日より前に動いてしまうとどうなるか

決められた期日より前に企業が独自に選考や内定を行うことはできない、と説明しましたが、実務上はどのような形でリスクが表れるのかも押さえておく必要があります。学校斡旋の仕組みは、学校側がハローワークを通じて求人内容を確認し、進路指導部が生徒に周知するという流れで成り立っています。期日を守らない動きが学校側に伝わると、その企業の求人票を今後取り次ぎにくいと判断されたり、進路指導部との信頼関係が損なわれたりする可能性があります。高卒採用は単年度で終わるものではなく、翌年度以降も同じ学校との関係が続くことが多いため、目先の期日を先取りすることよりも、決められた期日の中で丁寧に準備を進めることのほうが、中長期的には安定した採用につながりやすいといえます。

準備期間(4〜5月)で具体的に何をすべきか

前述の「企業がスケジュールから逆算してやるべきこと」のうち、特に4〜5月の準備期間は着手する項目が抽象的になりがちです。実務では次のような単位まで落とし込んでおくと、6月以降の動きがスムーズになります。

  • 求人内容の検討:募集する職種ごとに、配属予定部署・当面担当してもらう業務範囲・将来的なキャリアパスの見通しを、社内の関係者(現場責任者・人事)ですり合わせておく
  • 受け入れ体制の整理:入社後の教育担当者(トレーナーやOJT担当)を誰にするか、初期研修の期間や内容の大枠を事前に決めておく
  • 学校訪問先の洗い出し:前年度に接点のあった学校、これから新規に開拓したい学校をリストアップし、訪問の優先順位をつけておく
  • 社内の役割分担の確認:求人票の作成・ハローワークとのやり取り・学校訪問・職場見学の当日対応など、誰がどこまで担当するかを早めに決めておく

これらは6月の求人申込・求人票提出の段階で慌てないための下準備であり、期日そのものを前倒しする話ではない点に注意してください。

採用環境:高卒求人倍率は過去最高水準で推移

スケジュールと合わせて押さえておきたいのが、高卒採用の求人環境です。厚生労働省の「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」によると、令和7年3月末時点の高卒求人倍率は4.10倍で過去最高となりました。令和6年9月末時点でも求人倍率3.91倍・就職内定率63.2%という水準で、企業からの求人数に対して高卒求職者の数が大きく不足している状況が続いています。背景には、高校卒業者のうち就職を希望する生徒が約13.8%にとどまり、高卒求職者数そのものが約12万人規模まで減少している(1992年頃の約50万人から大きく減少)という構造的な要因があります。こうした環境では、期日が来てから動き出す企業ほど不利になりやすく、求人票の内容や学校との関係づくりを前倒しで準備しておくことの重要性が増しています。

まとめ:期日を正しく押さえ、余裕を持った準備で高卒採用を進める

高卒採用は、ハローワークへの求人申込開始(6月1日)、求人票提出・学校訪問開始(7月1日)、応募書類提出開始(9月5日、沖縄県は8月30日)、選考・内定開始(9月16日)という、国が定めた期日に沿って進みます。この仕組みは年度によって期日が変わることがあるため、実際の採用活動では対象年度の最新情報を厚生労働省や都道府県労働局で確認しながら、逆算した準備を進めることが成功のカギです。

高卒採用のスケジュール策定や、自社の採用対象地域における一人一社制の運用確認について具体的にご相談がある場合は、採用のご相談からお気軽にお問い合わせください。求人票の書き方については高卒採用の求人票の書き方、体育会学生の採用KPI設計の考え方は採用KPI設計の基本もあわせてご覧ください。

採用のご相談

高卒採用のスケジュール設計・求人票の見直しについてもご相談いただけます

無料で相談する

体育会・学生団体との連携 累計300超

無料資料体育会学生 採用カレンダー

資料をダウンロード

FAQ

よくある質問

Q1
高卒採用のスケジュールは、一般的な大卒の新卒採用スケジュールと同じですか。
異なります。大卒採用は各企業・団体の申し合わせに基づく任意のスケジュールですが、高卒採用は国のルールとしてハローワークへの求人申込受付開始日・学校訪問開始日・応募書類提出開始日・選考開始日が定められています。企業の判断で前倒しすることはできません。
Q2
一人一社制はすべての都道府県で同じ運用ですか。
いいえ。一人一社制の運用(応募解禁当初は1人1社に限る仕組み)や、複数応募が解禁される時期・可否は、都道府県ごとの申し合わせによって異なります。自社の採用対象地域の都道府県ルールを、学校またはハローワークに確認することをおすすめします。
Q3
スケジュールより早く学生と接点を持つことはできますか。
求人票の提出・学校訪問の開始や、選考・内定の開始には決められた期日があり、これより早く選考や内定を行うことはできません。ただし、求人票提出前の準備(採用計画の策定、求人内容の検討、社内の受け入れ体制の整備)を早めに進めておくことは可能です。

NEXT — UP NEXT

次に読む

RELATED — KEEP READING

関連記事

「高卒採用」の記事をすべて見る 記事一覧へ