「野球部出身者を採用したいが、地域やリーグごとにどれくらいの学生がいるのか分からない」。採用計画を立てる段階で、こうした疑問に突き当たる採用担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、全日本大学野球連盟が公表している「加盟校部員数一覧表」(2026年5月1日現在)をもとに、27の連盟について部員数を学年別に整理します。次の3点を先にお伝えします。
- 掲載するランキングは、公表された数値を編集部が並べ替えたものです。連盟や大学の評価・優劣を示すものではありません。
- 公表されているのは連盟単位の数値です。大学別の部員数は掲載されていません。
- 数値はすべて硬式野球の加盟校のものです。編集部による独自の調査・推計は含みません。
結論:大学硬式野球部の部員数は2026年度28,166名、総数1位は首都大学野球連盟の2,157名
2026年5月1日現在、全日本大学野球連盟の加盟校は369校、部員数は28,166名で、連盟別の総数が最も多いのは首都大学野球連盟(2,157名)でした。要点は次の4つです。
- 総数の上位は、首都(2,157名)、東都(1,954名)、阪神(1,946名)、愛知(1,934名)の4連盟です。
- 学年別の内訳は、1年8,410名、2年7,774名、3年6,524名、4年5,458名です。
- 編集部の地域区分で見ると、関東・甲信越の7連盟で10,096名と、全体の35.8%を占めます。
- 大学別の部員数は公表されていないため、個別の大学の規模は各大学・連盟の公式情報で確認する必要があります。
データの前提:全日本大学野球連盟「加盟校部員数一覧表」の読み方
この一覧表は、毎年5月1日現在の加盟校数と部員数を連盟別・学年別に示したもので、大学別の部員数は載っていません。数値を読む前に、基準日・対象・学年の対応を表で確認しておきます。
| 項目 |
内容 |
| 基準日 |
2026年5月1日現在(前年は2025年5月1日現在) |
| 対象 |
全日本大学野球連盟の加盟校の硬式野球部 |
| 集計の単位 |
連盟別・学年別(大学別の掲載はなし) |
| 3年生 |
2028年3月卒業予定の学年にあたる |
| 4年生 |
2027年3月卒業予定の学年にあたる |
学年と卒業年の対応は、2026年5月1日時点の学年から数えた目安です。留年や休学などにより、実際の卒業年と一致しない場合があります。
準硬式野球・軟式野球は別の団体が統括しており、この数値には含まれません。準硬式の採用上の特徴は準硬式野球部出身者の採用で見るポイントで整理しています。
連盟別 部員数ランキング(総数・2026年度)
総数の1位は首都大学野球連盟の2,157名で、上位4連盟が約1,900〜2,200名で並んでいます。27連盟すべてを、2026年5月1日現在の部員数が多い順に示します。
| 順位 |
連盟 |
加盟校数 |
部員数 |
前年比(増減) |
| 1 |
首都大学野球連盟 |
16 |
2,157 |
+50(+2.4%) |
| 2 |
東都大学野球連盟 |
22 |
1,954 |
+25(+1.3%) |
| 3 |
阪神大学野球連盟 |
18 |
1,946 |
+41(+2.2%) |
| 4 |
愛知大学野球連盟 |
25 |
1,934 |
+25(+1.3%) |
| 5 |
東京新大学野球連盟 |
24 |
1,573 |
+58(+3.8%) |
| 6 |
東海地区大学野球連盟 |
21 |
1,554 |
+112(+7.8%) |
| 7 |
千葉県大学野球連盟 |
17 |
1,262 |
−29(−2.2%) |
| 8 |
関甲新学生野球連盟 |
19 |
1,238 |
−227(−15.5%) |
| 9 |
札幌学生野球連盟 |
18 |
1,179 |
+50(+4.4%) |
| 10 |
中国地区大学野球連盟 |
20 |
1,014 |
+15(+1.5%) |
| 11 |
近畿学生野球連盟 |
18 |
1,011 |
+11(+1.1%) |
| 12 |
東京六大学野球連盟 |
6 |
976 |
+18(+1.9%) |
| 13 |
神奈川大学野球連盟 |
11 |
936 |
+75(+8.7%) |
| 14 |
北東北大学野球連盟 |
16 |
924 |
+97(+11.7%) |
| 15 |
関西学生野球連盟 |
6 |
905 |
+4(+0.4%) |
| 16 |
九州地区大学野球連盟 |
14 |
854 |
+69(+8.8%) |
| 17 |
京滋大学野球連盟 |
12 |
809 |
+75(+10.2%) |
| 18 |
南部九州大学野球連盟 |
17 |
743 |
−12(−1.6%) |
| 19 |
福岡六大学野球連盟 |
6 |
698 |
+16(+2.3%) |
| 20 |
九州六大学野球連盟 |
6 |
685 |
+29(+4.4%) |
| 21 |
仙台六大学野球連盟 |
6 |
646 |
+33(+5.4%) |
| 22 |
北陸大学野球連盟 |
11 |
635 |
−24(−3.6%) |
| 23 |
南東北大学野球連盟 |
8 |
599 |
+130(+27.7%) |
| 24 |
関西六大学野球連盟 |
6 |
589 |
+11(+1.9%) |
| 25 |
四国地区大学野球連盟 |
12 |
555 |
−1(−0.2%) |
| 26 |
広島六大学野球連盟 |
6 |
490 |
+54(+12.4%) |
| 27 |
北海道学生野球連盟 |
8 |
300 |
+15(+5.3%) |
表の読み方として、次の3点に注意してください。
- 上位4連盟は、いずれも約1,900〜2,200名の範囲に収まっています。5位の東京新大学野球連盟は1,573名で、4位との間に差があります。
- 前年比には、加盟校数の増減が含まれている場合があります。たとえば南東北大学野球連盟は加盟校が6校から8校に、関甲新学生野球連盟は21校から19校になっており、部員数の増減(+130名、−227名)はこの変化と同時に表れています。部員数の増減のうち、加盟校数の変化によるものがどれだけかは、公表資料からは分かりません。
- 総数は加盟校数の多さにも左右されます。最多の愛知大学野球連盟は25校、最少クラスの東京六大学野球連盟は6校であり、総数の多さは1校ごとの規模を示すものではありません。
3年生(2028年卒にあたる学年)の人数ランキング
3年生は全体で6,524名で、上位4連盟はいずれも460名台以上です。採用活動の対象学年として見る場合は、総数ではなく3年生の人数で連盟を比べる方法もあります。上位10連盟は次のとおりです。
| 順位 |
連盟 |
3年生の人数 |
| 1 |
首都大学野球連盟 |
496 |
| 2 |
東都大学野球連盟 |
484 |
| 3 |
愛知大学野球連盟 |
468 |
| 4 |
阪神大学野球連盟 |
464 |
| 5 |
東京新大学野球連盟 |
359 |
| 6 |
東海地区大学野球連盟 |
333 |
| 7 |
関甲新学生野球連盟 |
305 |
| 8 |
千葉県大学野球連盟 |
250 |
| 9 |
札幌学生野球連盟 |
242 |
| 10 |
東京六大学野球連盟 |
235 |
総数では8位だった関甲新学生野球連盟が、3年生では7位になるなど、順位は指標によって入れ替わります。
使うときの注意点は2つあります。1つ目は、3年生を2028年3月卒業予定と置くのは目安であり、留年や休学がある場合は卒業年がずれることです。2つ目は、この人数は5月1日時点の在籍数で、就職を希望する人数ではないことです。秋季リーグの期間中の接点の取り方は、体育会学生の引退時期と接点の持ち方で競技別に整理しています。
1校あたり平均部員数ランキング
1校あたりの平均では、加盟校が6校の連盟が上位に多く、東京六大学野球連盟は162.7名で最も多くなっています。上位10連盟と、下位3連盟を示します。
| 順位 |
連盟 |
1校あたり平均(名) |
| 1 |
東京六大学野球連盟 |
162.7 |
| 2 |
関西学生野球連盟 |
150.8 |
| 3 |
首都大学野球連盟 |
134.8 |
| 4 |
福岡六大学野球連盟 |
116.3 |
| 5 |
九州六大学野球連盟 |
114.2 |
| 6 |
阪神大学野球連盟 |
108.1 |
| 7 |
仙台六大学野球連盟 |
107.7 |
| 8 |
関西六大学野球連盟 |
98.2 |
| 9 |
東都大学野球連盟 |
88.8 |
| 10 |
神奈川大学野球連盟 |
85.1 |
下位は、四国地区大学野球連盟が46.2名、南部九州大学野球連盟が43.7名、北海道学生野球連盟が37.5名(27連盟で最小)でした。
総数では12位だった東京六大学野球連盟が、1校あたりでは1位になります。加盟校が少なく1校あたりの規模が大きい連盟と、加盟校が多く総数が大きい連盟とでは、同じ「部員数が多い」でも中身が異なります。
一方で、平均値は連盟の中の1校ごとの規模差を隠します。実際に、取材記事には数十人規模の部の例があります。九州工業大学硬式野球部は、22人の新入生が加わって部員数がマネージャー2人を含めて26人になったと紹介されています。約半数の新入生が「Instagramをきっかけに知った」と答えたとされ、係を決めて毎週投稿を続けた取り組みも述べられています(2026年8月13日公開の取材記事)。
26人はマネージャー2人を含む人数で、連盟別の1校あたり平均とは集計の定義が同じとは限らないため単純には比べられませんが、数十人規模の部もあることを示す例です。この例からは、部員数が新歓の取り組みなどによって年ごとに動く場合があることが読み取れます。1校の例であり、他の大学にも当てはまるとは限りません。
前年との比較と「同じ学年の1年後」
全体の部員数は、2025年5月1日現在の27,446名から2026年は28,166名となり、720名(+2.6%)増えました。加盟校数は367校から369校です。2016年からの推移は次のとおりです。
| 年 |
加盟校数 |
部員数 |
| 2016 |
378 |
27,779 |
| 2017 |
381 |
28,998 |
| 2018 |
381 |
29,207 |
| 2019 |
380 |
28,708 |
| 2020 |
380 |
26,907 |
| 2021 |
377 |
28,902 |
| 2022 |
372 |
28,769 |
| 2023 |
370 |
28,252 |
| 2024 |
368 |
27,253 |
| 2025 |
367 |
27,446 |
| 2026 |
369 |
28,166 |
なお、2020年のみ基準日が6月1日現在で、他の年(5月1日現在)とは異なります。単年の増減だけで傾向を判断することは避け、複数年の推移とあわせて読むことをおすすめします。
学年別の数値からは、同じ学年が1年後にどう変わったかも比較できます。ただし、これは個人を追跡したデータではなく、全体の合計同士を比べたものです。
| 比較 |
人数の変化 |
増減率 |
| 2025年の1年(8,316名)→ 2026年の2年(7,774名) |
減少 |
−6.5% |
| 2025年の2年(7,269名)→ 2026年の3年(6,524名) |
減少 |
−10.2% |
| 2025年の3年(6,596名)→ 2026年の4年(5,458名) |
減少 |
−17.3% |
同じ2026年の断面で見ると、4年生(5,458名)は1年生(8,410名)の64.9%です。学年が上がるにつれて人数が少なくなる傾向が表に表れていますが、減少の理由(退部・引退・研究室・転部など)は公表資料に示されていないため、本記事では理由を断定しません。
4年次の在籍のしかたは、大学によって異なる例があります。徳島大学硬式野球部の取材記事では、4年生になると研究室で過ごす時間が長くなり、練習に参加できなくなって引退するケースが多いこと、3年生が中心となって代替わりするのは他大学とは異なる特徴であることが語られています。同部は理系学生が7割ほどとされています(2026年8月6日公開の取材記事)。これは同部が自ら「他大学とは異なる特徴」と述べている例であり、全体の4年生の減少を説明するものではありません。
地域別に見た部員数の分布(編集部集計)
編集部が連盟名をもとに6つの地域に区分すると、関東・甲信越の7連盟で全体の約36%を占めます。連盟名から区分したものであり、加盟校の所在地が連盟名の地域と一致しない場合がある点に注意してください。
| 地域(編集部の区分) |
連盟数 |
加盟校数 |
部員数(全体比) |
3年生(全体比) |
| 北海道・東北(北海道学生・札幌学生・北東北・仙台六・南東北) |
5 |
56 |
3,648名(13.0%) |
810名(12.4%) |
| 関東・甲信越(千葉県・関甲新・東京新・東京六・東都・首都・神奈川) |
7 |
115 |
10,096名(35.8%) |
2,350名(36.0%) |
| 東海・北陸(愛知・東海地区・北陸) |
3 |
57 |
4,123名(14.6%) |
952名(14.6%) |
| 関西(関西学生・関西六・阪神・近畿・京滋) |
5 |
60 |
5,260名(18.7%) |
1,213名(18.6%) |
| 中国・四国(広島六・中国地区・四国地区) |
3 |
38 |
2,059名(7.3%) |
468名(7.2%) |
| 九州(九州六・福岡六・九州地区・南部九州) |
4 |
43 |
2,980名(10.6%) |
731名(11.2%) |
3年生の全体比は、部員数の全体比とほぼ同じ水準です。拠点がある地域の母集団を見積もるときは、全国の28,166名ではなく、拠点から通える地域の数値から始める考え方が使えます。野球部出身者の採用で確認したい点は、野球部出身者の採用で見るポイントで整理しています。
採用担当者がこのデータを使うときの3つの手順
全国の合計ではなく、自社が接点を持てる連盟と学年まで絞って数えると、社内で母集団を説明する際の根拠として使いやすくなります。手順は次の3つです。
- 拠点から通える連盟を選ぶ:本社や事業所の所在地から、説明会や面談に参加しやすい範囲の連盟を、前章の地域別の表も参考に選びます。
- 対象学年の人数を拾う:採用の対象が2028年卒にあたる学年であれば、前述の3年生の人数を連盟ごとに拾います。
- 加盟校と部の規模を確認する:連盟の公式サイトで加盟校を確認し、各大学の公式情報で部の規模を確かめます。
たとえば関西に拠点がある企業が、編集部区分の関西5連盟(関西学生・関西六・阪神・近畿・京滋)の3年生を数えると、214+121+464+225+189=1,213名です。この数字は在籍している部員の総数であり、ここから自社が実際に接点を持てる大学・部に絞り込んでいくための出発点として使います。
この数字には、次の限界があります。
- 硬式野球の加盟校のみで、準硬式・軟式は含まれません。
- 大学別の部員数は掲載されていないため、個別の大学の規模は分かりません。
- 5月1日時点の在籍数であり、就職を希望する人数ではありません。進学や競技の継続といった進路を選ぶ人も、含めて数えられています。
- 野球部員の就職活動の時期や志向は、この数値からは読み取れません。
全国の合計や他競技との比較は、大学スポーツの競技人口・部員数データで整理しています。
まとめ
本記事の要点は次の3つです。
- 2026年5月1日現在の大学硬式野球部は369校・28,166名で、連盟別の総数1位は首都大学野球連盟の2,157名です。指標を総数・3年生・1校平均に変えると、順位は入れ替わります。
- 学年別では、3年生が6,524名、4年生が5,458名です。同じ学年の1年後を全体合計同士で比べると人数は減っていますが、理由は公表されていません。
- 公表されているのは連盟単位の数値で、大学別の部員数はありません。自社の拠点から通える連盟・学年に絞り、各大学の公式情報で確認することが前提になります。
野球部出身者の採用で母集団をどう設計するかなど、ご相談がある場合は、採用のご相談からお問い合わせください。
参考にした公開データ
(確認日:2026年10月20日)